【初めての五島列島行き方ガイド】

大小150あまりの島々から成る長崎県・五島列島。2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に登録され、最近では朝ドラの舞台として注目を高めています。美しく荘厳な教会群を巡っていると、日本の歴史を再発見できるだけでなく、まるで異国にいるかのような感覚に。日本一の美しさを誇る白砂のビーチでは、離島ならではのリゾート気分を味わえること間違いなし!

五島列島は島と島が近いため、自分で航路を決めてアイランドホッピングするのも楽しいですよ!

まずは押さえたい!五島列島へのアクセス方法一覧

アクセス方法その1:飛行機

五島列島の福江島には五島つばき空港があるので、飛行機でのアクセスは可能。ただし、 五島つばき空港への航路を持つ空港は、2025年1月時点で「長崎空港」または「福岡空港」のみ 。他県から向かう場合は一度どちらかの空港を経由しなければいけないので注意して!この区間では、「ANA(全日本空輸)」と「ORC(オリエンタルエアブリッジ)」がコードシェアで運航中(※一部の便を除きます)。ANAとORC両方から航空券を購入できるので便利!

アクセス方法その2:船

五島列島への船が運行しているのは、「博多港」、「長崎港」そして「佐世保港」 。博多港からは野母商船の定期フェリー、長崎港からは九州商船のジェットフォイルとフェリーが運行しています。佐世保港からは上五島を訪れることができます。五島列島の代表的な港をご紹介しますね!

福江港

五島列島でもっとも大きな島である福江島。その海の玄関口が福江港です。福岡・長崎からだけでなく、五島の各島々からも船が発着しています。 数々の絶景に歴史ある教会群や、鬼岳天文台からの星空鑑賞など見どころも多く、初めての五島旅行ならば必訪の島と言えるでしょう。

小値賀港

五島列島の北端にある小値賀島。博多港、佐世保港からアクセスできます。 島のほとんどが西海国立公園に指定されており、「日本で最も美しい村」の称号も得た島。のんびりと島時間を満喫することができますよ。

青方港

新上五島町の中通島にある青方港。博多港~福江港間を運行している太古フェリーの経由地。青方港のある新上五島町には、世界文化遺産である「頭ヶ島天主堂」や「キリシタン洞窟」などの観光スポットがあるので、ぜひ訪れてみてください。

有川港

佐世保から船が出ている上五島の有川港。新上五島町の北の玄関口でもあります。本町の捕鯨の歴史を知ることができる「鯨賓館ミュージアム」があるので、立ち寄ってみてはいかがですか?

宇久平港

小値賀港、佐世保港、博多港からフェリーが発着。宇久島の玄関口となるターミナルです。火山岩でできた自然豊かな島である宇久島は、壇ノ浦の戦いに敗れた平家盛がたどり着いた島という言い伝えもあり、数多くの史跡や文化遺産から歴史ロマンを感じることができます。

お得なアクセス方法はどれ?

よりお得なアクセス方法を選択したいなら、ジェットフォイル・フェリーが断然おすすめです。飛行機の方が圧倒的にアクセス時間を短縮できますが、いざ航空券を買うとなると1万円を超えてしまうのがネック…。予算次第ではありますが、 時間に余裕がある場合はジェットフォイル・フェリーを選択したほうが安く抑えることができます。飛行機も船も一長一短。旅のスケジュールや、五島列島以外の観光予定も考慮して、アクセス方法をチョイスしましょう。

飛行機利用の場合:長崎空港or福岡空港から福江島へ

飛行機でのアクセスは長崎空港または福岡空港から。そして現在飛行機が離着陸しているのは、福江島にある五島つばき空港のみ。 長崎、福岡、どちらの空港からでも五島までの所要時間は大差ありません。他県から乗継で五島までアクセスする場合、混雑も考えて乗継まで1時間程度の余裕は持たせましょう。

  • 長崎~五島福江間:40分~45分
  • 福岡~五島福江間:30分

気になる運賃ですが、長崎発のほうが少しお得。利用する時期や、ANAとORCのどちらを選択するかにもよりますが、航空券はおおよそ11,800円~になります。福岡発だとおおよそ18,210円~。ご自身が旅行の拠点とする県の空港を利用するのがお勧めです。


長崎港からジェットフォイルやフェリーを利用する場合: 福江島(五島市)・中通島(新上五島町 )どちらへもアクセス可能

長崎市の中心部にある長崎港。ここからは、上五島・下五島両方への便が運航しています。上五島(中通島)へ行くには「奈良尾港」もしくは「有川港」、下五島(福江島)に行くには「福江港」で下船しましょう。

  • 長崎港→福江島(五島市)

九州商船のジェットフォイル・フェリーが運航しています。ジェットフォイルであれば所要時間は2時間弱。運賃は大人1名9,030円ですが、高速アクセスできるのが嬉しいポイント。一方フェリーは所要時間は3時間10分~3時間55分とながめでありますが、運賃が大人1名4,080円とリーズナブルなのが魅力的です。

  • 長崎港→中通島(新上五島町)

中通島(新上五島町)の代表的な港は奈良尾港と有川港。こちらも九州商船の船が運行しており、 奈良尾港へはジェットフォイル・フェリー、有川港へは高速船で行くことができます。

所要時間はこちら。

  • 長崎港→奈良尾港:ジェットフォイルで最短1時間10分、フェリーで2時間35分~5時間20分
  • 長崎港→有川港:高速船で1時間43分

長崎港のホームページなどで往復割引などもあるのでチェックしてみてください。

佐世保港から高速船やフェリーを利用する場合:フェリーに乗って中通島(新上五島町 )・小値賀島・宇久島へ

佐世保港からアクセスできるのは3つの港。有川港、小値賀港、宇久平港。有川港へは、九州商船の上五島行きフェリー「フェリーなじみ」「フェリーいのり」が運航しています。所要時間は2時間30分で、運賃4,240円(片道)と、比較的短時間でアクセス可能!旧野首教会堂とがある野崎島へは、「フェリーいのり」で小値賀まで行き、町営船へ乗り換えることで行くことができますよ。小値賀港と宇久平港へは、九州商船の高速船「シークイーン」「びっぐあーす2号」が運航。所要時間は小値賀港へ2時間10分、宇久平港へ2時間30分ほどで到着します。

● 博多港から夜行フェリーを利用する場合:寝ている間に福江島(五島市)・中通島(新上五島町 )に到着

野母商船の夜行フェリー「太古」が出ている博多港。夜に博多港を出港し、五島の4つの島を経由して翌朝には福江港に到着します。週末の仕事終わりでも五島旅に出かけられてしまう、そんな気軽さがポイント。朝着であれば、島に着いてからの観光時間も長く取れるのがいいですよね。

しかも太古は、防音機能をバッチリ備えているなど、船の中でも快適に眠れるように工夫されています。もちろん自動車の積込も可能なので、レンタカーなどで観光を考えている方にもぴったり。五島列島へ向かう下り便は、博多埠頭第2ターミナルから23:45に出発。新上五島町のある中通島の青方港には5:40、五島市のある福江島の福江港には8:15に到着します。気になる料金ですが、宿泊する部屋によって異なるものの、リーズナブルに抑えるなら旅客運賃(片道)にプラス2,200円でグリーン寝台の利用がおすすめですよ。

また、青方港利用を考えている方に嬉しいお知らせが!ターミナル内には無料仮眠室があり、早朝の到着や予定まで時間がある場合にゆったり過ごすことができるんです。

●島間アクセスを制覇して五島を隅々で満喫

五島は初めてという方も、リピーターの方も、ぜひ特徴溢れる島々を巡ってほしいです。五島列島で一番大きな福江島、五島列島キリシタン物語巡りを満喫してほしい久賀島・奈留島、エメラルドグリーンの絶景ビーチを満喫できる若松島・中通島、その他にも小値賀島・野崎島・宇久島など、とにかく見どころは尽きません。そんな島々を移動する方法は船のみ。九州商船と野母商船の定期便や海上タクシーを利用してアイランドホッピングを楽しみましょう。1泊2日で考えているなら、周れるモデルルートはこんな感じ!

  • 五島市観光:福江島に上陸、福江島→奈留島→久賀島のルートで周る
  • 新上五島町観光:中通島に上陸、中通島→若松島などを周る

五島市と新上五島町を2泊以上でゆったり巡るなら、福江島と上五島(中通島)を結ぶ離島間航路の乗船チケットを事前予約しておくと便利です。

九州旅行をもっと快適にする「九州のりものinfo.com」

慣れない土地での乗り物移動は調べることが多くて結構大変…。飛行機に乗って、バスを乗り継いで、五島までも船も確認して、となるとダイヤや運行状況を調べるのも一苦労ですよね。そんな九州の交通事情をひとまとめに確認できるのが「九州のりものinfo.com」。このサイトでは、九州全般の公共交通機関、鉄道、バス、フェリー、航空の情報を確認できるんです!新型コロナウイルスの感染状況によって運航状況も異なってくるので、サイト内で情報収集できるのもいいですよね。旅の前にしっかり予習をして、観光地への行き方や九州に到着してからの移動方法を決めておけば、スムーズに旅行を楽しむことができます!

今回は五島列島への行き方をまとめてご紹介しました。福岡、長崎のどちらを旅の拠点とするのか、ゆったり旅をするか、早くアクセスしたいか、費用を抑えたいか、などポイントはたくさんあります。他県からのアクセスであれば、飛行機利用が圧倒的に早いですが、航空券で旅の予算がオーバーしてしまう場合も。また、早めにチケットを購入する必要もでてきます。船であれば、費用も安く、予め購入していたチケットの予約変更も簡単ですが、アクセス時間が長いという側面も。

それぞれのメリット・デメリットを比較して、旅プランをカスタマイズしてみてください。


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